“神”の前で結婚を誓う教会式や神前式と違って、“人”、つまり参列してくれたゲストの前で結婚を誓う「人前式」。自由でアットホームな挙式を実現できるので、近年では大変人気があります。
場所を選ばず行える人前式ですが、中でも特徴的なのが、披露宴会場で人前式を行う「宴内人前式」というスタイルです。
宴内人前式にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、まとめていきます。
人前式のメリットは?
費用が抑えられる
1つ目のメリットは、費用が抑えられるということです。教会や神殿で挙式をする場合には、「挙式料」という名目の費用が発生します。挙式料には、会場使用料をはじめ、生演奏料や牧師料(神前式の場合は初穂料)などが含まれ、会場によって違いはあるものの、一般的には10万円~20万円程度かかるとされています。その点、披露宴で使う会場の中で行う宴内人前式の場合、こういった挙式料が発生しないので、大幅にコストカットすることが可能となるのです。
移動する必要が無くなる
2つ目のメリットは、移動する必要が無くなるということです。挙式会場と披露宴会場が異なる場合、ゲストには挙式終了後に移動をしてもらう必要があります。ゲストの中にご高齢の方や小さいお子さんが多くいる場合、また、そうでなくても高いヒールの靴を履いた女性のゲストにとって、会場間の移動は中々大変ですよね。宴内人前式であれば、会場の移動をする必要が無く、ゲストの負担を軽減することができます。また、移動時間が減る分、結婚式全体にかかる時間が短くなるので、ゲストの時間的負担も軽減できると言えますね。
挙式をゲスト全員に見てもらえる
そして3つ目のメリットは、挙式をゲスト全員に見てもらえるということです。一般的に、披露宴会場よりも挙式会場の収容人数の方が小さいため、一部のゲストを披露宴から招待する形にせざるを得ない…というケースがよく見受けられます。しかし、宴内人前式であれば、招待したゲスト全員の前で挙式をすることができます。
人前式結婚式のデメリットは?
一方で、デメリットもあります。こちらは2つご紹介したいと思います。
挙式から披露宴への切り替えが曖昧
1つ目は、挙式から披露宴への切り替えが曖昧になるということです。別会場で挙式をする場合、会場を移動してから披露宴を開宴することで、挙式と披露宴との切り替えが明確になり、メリハリをつけることができますが、宴内人前式ではそれができず、「いつの間にか披露宴が始まっていた!」なんていうことになりかねません。
- 司会者としっかり打ち合わせをしてうまく切り替えをしてもらう
- 挙式後にあえて一度中座し、簡単に短時間でできるヘアチェンジをしたうえで再入場する
等、工夫をすると良いかもしれませんね。また、宴内人前式では、一部実現が難しくなる演出も出てきますので(一例として、挙式会場からの退場後に行われることが多いフラワーシャワーや集合写真の撮影などが挙げられます。)、そのあたりにも注意が必要です。
時間に限りがでてくる
そして2つ目は、時間に限りがでてくるということです。披露宴をどこで行うかにもよりますが、利用時間に制限のある会場もあります。そういった会場における利用時間は、2時間~2時間半程度が相場です。宴内人前式の場合、この時間内に挙式~披露宴までの全てを行わなければならなくなるため、会場を分けて挙式・披露宴を行うケースと比べ、タイムスケジュールがタイトになってきます。万が一時間が押してしまうと、延長料金を支払わなければならなくなる可能性がありますので、事前にしっかり確認しておくようにしましょう。
宴内人前式におけるメリット・デメリットをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
宴内人前式は、費用を抑えたい方・ゲストの負担(移動や時間など)を軽減させたい方だけでなく、海外で結婚式をされた後、国内でお披露目パーティーをしたい!といった方などにもおすすめの挙式スタイルですので、参考にしてみて下さいね。

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