挙式には、主に3つのスタイルがあります。
1つ目はキリスト教のしきたりと教えに基づいて教会で行う「教会式」、2つ目は神道のしきたりに基づいて神社や神殿で行う「神前式」、そして3つ目が「人前式(じんぜんしき)」です。
読み方が「神前式(しんぜんしき)」とよく似ているため、差別化を図るため「ひとまえしき」と読むこともあります。それぞれの“神”に対して結婚の誓いを行う「教会式」や「神前式」と異なり、「人前式」は挙式に参列してくれたゲスト、つまり“人”に対して結婚を誓うスタイルの挙式。お2人が考えたオリジナルの誓いの言葉を述べて、ゲストに拍手で承認してもらうなど、自由でアットホームな挙式を実現できるため、近年人気のある挙式スタイルです。
人前式ウェディングの特徴は?
宗教に囚われない挙式スタイル
人前式には、大きく3つの特徴があります。まず1つ目は、宗教に囚われない挙式スタイルであるということです。
先に述べたとおり、ゲスト、すなわち人に対して結婚の誓いをし、人から結婚の承認をしてもらうというのが人前式。教会式や神前式のように、特定の神仏が関わるものではありません。新郎新婦ご本人は無宗教であっても、ゲストの中に何らかの宗教を信仰している方がいることもあるでしょう。人前式であれば、そのようなゲストも安心してお招きすることができます。
とにかく自由である
2つ目は、とにかく自由であるということです。
まずは場所ですが、人前式は、教会や神殿はもちろん、披露宴を行う会場の中、更には浜辺・公園・校舎等、お2人の思い出の場所など、どこでも行うことが可能です。また、教会式を挙げる新郎新婦は洋装(ドレスやタキシード)を着用するものですが、教会で人前式を行う場合は和装で臨んでもOKと言った具合に、衣装も自由。もちろん演出も自由なので、オリジナリティ溢れるこだわりの挙式を実現することが可能になります。
場所や演出によってはコストを抑えることができる
そして3つ目は、場所や演出によってはコストを抑えることができるということです。
一例として、「教会式」と「宴内人前式(披露宴会場で行う人前式)」にかかる費用を比較してみましょう。まず、教会式を挙げるためには「挙式料」が発生します。主な内訳は、施設使用料・進行料(牧師さんなどにかかる費用)・演奏料(生演奏や聖歌隊にかかる費用)などです。
これが、宴内人前式ではどうなるのかと言うと…。まず、挙式用の会場を借りないのですから、施設使用料はかかりませんし、人前式なので、牧師さんを立てる必要もありません。また、生演奏なども不要と言う方が多いでしょう。つまり、挙式料=0円!一般的に、挙式料は10万円~20万円かかると言われていますので、これは大きな違いと言えますね。
人前式の流れは?
このように、他の挙式スタイルとは全く異なる性質を持つ人前式ですが、具体的にはどのような流れで執り行われるのでしょうか。
先に結論を述べると、一般的な人前式の流れは、教会式の流れとさほど変わりません。
〈新郎新婦入場→開式宣言→誓いの言葉→指輪交換→結婚証明書への署名→結婚の成立宣言及び承認→閉式→退場〉と言った具合です。
しかしこれはあくまでも「一般的な」人前式の流れ。先に述べたとおり、人前式は自由な挙式スタイルですので、お2人が好きなように演出を考え、流れを決めれば良いのです。但し、あまりにも自由にし過ぎると、挙式ならではの神聖さや厳かさが無くなってしまうというデメリットがありますので、注意が必要です。
人前式ウェディングはメリットがたくさん!
このように人前式は、宗教に囚われず挙式をしたい方、他の人とは一味違った挙式にしたいという想いがある方、そして、挙式費用を抑えたい方などにおすすめの挙式スタイルであると言えます。
また「ゲストとの距離が近い挙式ができる」というのも人前式の大きな魅力です。教会式や神前式と違い、人前式はいわば「ゲスト参加型」の挙式スタイル。新郎新婦こだわりの演出あり、笑いあり、そして感動ありのユーモア溢れる人前式は、新郎新婦のみならず、ゲストの心にも深く刻まれることでしょう。
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