新型コロナウイルスの蔓延により、結婚式のスタイルや演出は大きく変わろうとしています。
新型コロナウイルスが流行る前までは当たり前だった演出も、今後は、今まで行われていた演出がなくなったり、定番の演出方法が大幅に変更になったりすることでしょう。
そこでこの記事では、コロナ後に大きく変わるだろう結婚式の常識や演出について予測します。
マスク着用は基本に
挙式や披露宴では、式場スタッフをはじめゲストも全員マスク着用が基本です。
また、ゲスト同士の会話もできるだけ控えてもらわなくてはいけません。
その代わりに増えるのが拍手。
「おめでとう」の声ではなく、大きな拍手がメインになるでしょう。
挙式
厳かな雰囲気を演出する聖歌隊のゴスペルですが、しばらくはそれがなくなりそうです。
ただし、ピアノやオルガンなど、声を発しない生演奏は、今までと変わらず行われるでしょう。
また、リングリレーやダーズンローズセレモニー、リングキッズなど、ゲストを巻き込む演出も減りそうです。
ケーキ演出
コロナ後ウェディングで最も変化する演出が、ケーキセレモニーです。
ウェディングケーキにナイフを入れたり、最近ではソースをドリップしたりなど、披露宴の定番演出だったケーキセレモニー。
コロナ後ウェディングでは、生ケーキを使った演出を控える人が多くなるでしょう。
ケーキセレモニーで使う生ケーキは、ゲストへのデザートとして振舞われます。そのことを嫌がるゲストは少なからずいるのが事実。
そこでこれからは、イミテーションケーキの需要が増えると予測されます。
今後イミテーションケーキの需要増!?
イミテーションケーキとは、ケーキの形に似せてプラスチックや樹脂などで作った偽物。
ケーキ入刀をする場合は、一部にだけ生ケーキをはめ込み、そこにナイフを入れます。
バブル時代の結婚式には、天井にまで届きそうなほど高いイミテーションケーキがよく使われていましたが、最近ではすっかり影を潜めていました。
しかし、コロナ禍により、リバイバルする可能性は十分にあるといえるでしょう。
「ちょっとレトロなスタイル」に見えるイミテーションケーキは、もしかすると若いカップルたちにとって斬新に映るかもしれません。
セレモニー位置は必ずしもメイン横ではなくなる
ケーキセレモニーは、高砂(メインテーブル)横というのが定番。しかし、コロナ後ウェディングでは、ケーキセレモニーの時にゲストがケーキの周りに集まることはせず、着席のまま見守ってもらうようになります。
それに伴い、新郎新婦がメインテーブルの前に出てきたり、会場の中央だったりと、自由な位置で行うようになるでしょう。
また、カメラマンがり撮影したリアルタイム映像を会場内の大きいスクリーンに映し出すなど、多くのゲストに見てもらうことができる工夫がされることが予測されます。
ビュッフェ系は自粛ムードに
デザートなどのビュッフェは、取りに行く時にどうしても「密」になりやすいので、しばらくは行われないでしょう。
どうしてもしたい場合は、ビュッフェテーブルにひとつずつ個別包装にしたものを積み上げるようにするとか、各卓にパッキングしたデザートを配るなど、配慮が必要。
これは、会場によって可能か不可能かが分かれるので、会場の担当の方に相談してみることがおすすめです。
余興やスピーチは映像メインに
歌を歌ったり、大人数が集まって踊りをしたりする余興は結婚式名物でしたが、今後は映像メインになりそうです。
寸劇や漫才、かつて大流行したフラッシュモブなども、当面自粛ムードとなるでしょう。
場合によっては、スピーチも事前収録の映像になるかもしれません。
写真撮影の方法
新しい生活様式のガイドラインによれば、集合写真を撮る時には、直前までマスクを着用することが求められています。
カメラマンの「では皆さん、マスクを外してください!」の掛け声が定番になりそうです。
集合写真は着席のまま、ドローンやゴープロで全体を撮影するということもあるかもしれません。
また、新郎新婦の座るメインテーブル周りにも、今後はしばらく集まることができません。
これからは、新郎新婦もゲストも、会場に持ち込むカメラは望遠機能に優れたものを選ぶことがよさそうです。
まとめ ~コロナ後は新たな常識が生まれる~
新型コロナウイルスの流行は、いまだ収まる気配がありません。
しかし世界では、新しいワクチンや新薬の開発など、少しずつ明るい方向に向かっているのは事実。
もしかすると、今回ご紹介したような「コロナ後の演出の変化」は一時的なもので、収束すれば今までのような定番ウェディング演出は戻ってくるかもしれません。
ただ、新型コロナウイルスの蔓延によって変わった世間の人の意識は、なかなか元に戻らないでしょう。
これからは、さまざまなリスクのある中で列席してくれるゲストのことを考えた演出が大切です。
これまでには想像もつかなかった新たな演出や常識は、これからどんどん出てくることが予測されます。

ウェブライターとして10年以上、さまざまなジャンルの記事を執筆する傍ら、ブライダルMCとしても活動中。ブライダル、ウェディングのトレンドや新郎新婦のニーズを日々身近に感じています。ウェディング業界に携わっているからこそ発信できる、リアリティ溢れる旬な情報をお届けします。